訓読・内容整理(中)

第61~71回 盧俊義がきて百八が揃う

盧俊義列伝(盧俊義の目線)とする。石秀が盧俊義の救出のために、高所から飛び降りるところまで、盧俊義の列伝。石秀が救出に失敗して(第六十三回の冒頭)、宋江が北京の索超・関勝と戦い始めるところからは本紀。 ◆第六十一回 呉用が李逵をともない、北京…

第57~60回 智深の合流・晁蓋の死

本紀と列伝が、派手に合体する、ダイナミックな回。晁蓋が死ぬことで、梁山泊の集団としての性質が転換する。晁蓋は、良くも悪くも純粋な反乱集団だった。しかしトップがいなくなり、いきなり宋江が求心力を発揮するでもなく、迷走する。 ◆第五十七回 梁山泊…

第52~57回 高廉・呼延灼との戦い

梁山泊が祝家荘を滅ぼしたことと、次の第五十一回は、話がちぎれる。ここに置く必然性のない話。 ◆第五十一回 雷横が芸人の白秀英ととめて、白秀英の父を殺す。雷横が捕らわれると、もと同僚の朱仝のもとに拘束される。朱仝は、わざと雷横を逃がす。雷横は、…

第47~50回 祝家荘を滅ぼす

祝家荘の戦いは、読者を挫折させるハードル。心して、退屈にならないように、話をしのぎたい。まず、孫立(病尉遅)が連れてくる人名の数を減らすことが必要。のみならず、ストーリーの順序の整理が大切。 宋江は、祝家荘と対立関係にある石秀が、梁山泊に転…

第44~47回 石秀列伝(付 病関索)

戴宗が薊州に、公孫勝を迎えにいくとき、たまたま石秀・楊雄(病関索)に知り合う。ここから、晁蓋・宋江がしばらく出てこない。列伝に入ったのだと知らずに読むと、イライラするので、これは切り出そう。「武十回」以来の、分岐です。時系列としては、戴宗…

第41~44回 梁山泊の体制が整う

◆第四十一回 第四十回で「小聚義」をした晁蓋らは、江州を攻撃する。穆氏の援助を受けながら、蔡九に向けて宋江の謀反を告発した人(無為軍の黄文炳)を懲らしめる。張順・李俊の水軍が活躍する。宋江と晁蓋が、隣の家に放火して、「隣の家が火事です」とい…