訓読・内容整理(上)

第35~40回 宋江が江州を巡る

◆第三十五回 石勇(キャラづけ不要)が、宋清の伝言を宋江に届ける花栄・秦明は、宋江の提案で梁山泊にゆく宋江の紹介状では利かない。宋江の人柄を褒めても仮の同意晁蓋が花栄の弓の腕前を試すように、あくまで晁蓋の判断 宋江は閻婆惜を殺して(他のどこに…

第20~35回 宋江本紀

『水滸伝』は、3つの話が並行する。 ・列伝(史進・魯智深・林冲・武松)※楊志は除外 ・晁蓋本紀 ・宋江本紀この記事では、宋江本紀について整理する 物語のために、人徳がありすぎて、いかにもウソっぽい宋江だけど、この花栄に限っては、ほんとうに仲が良…

第14~20回 晁蓋本紀

【晁蓋本紀】が、どこまで続くか、話の内容を検証する。当然ながら、宋江との絡みも出てくる。きっと、途中で「武十回」に分岐して、また時間軸が狂うのだろう。 ◆第十四回 朱仝と雷横が、劉唐を捕らえてくる晁蓋は、「彼は私のおい」と詐って、劉唐を助けて…

第2~13回 列伝の数珠つなぎ整理

◆第二回のこと 高俅が権力を握る→王進が追い出される→史進と出会う ここから【史進伝】 史進と王進が別れる→王進が消滅する!史進が、少華山の朱武ら三義兄弟と出会う→史進が史家村から出る 史進が朱武とともに、少華山に籠もりました、という結末が自然。し…

水滸伝訓読:第2回(4/7)

◆王進が史進を打ちすえる 後生 看て、棒を拿りて、滾將入來〈くるくると速く進み〉、逕ちに王進に奔る。王進 托地に棒を拖〈ひ〉きて、便ち走る。後生 棒又を輪して趕〈お〉ふ。王進 身を回し、棒を把りて空地を望み、臂將下來〈真向かいより打ち下ろす〉。…

水滸伝訓読:第2回(3/7)

◆王進が逃げる 日は晚るるとも未だ昏からず、王進 先づ張牌を叫びて入らしめ、分付して道ふ、「你 先づ晚飯を喫せよ。我 你をして一處に去きて幹事せしめん」張牌道ふ、「教頭 小人〈私〉をして、いづくに去かしむ?」王進道ふ、「我 前日の病患に因りて、酸…

水滸伝訓読:第2回(2/7)

◆高俅が蹴鞠で、端王と知りあう 次日、小王都太尉 玉龍の筆架を取り出し、両個の鎮紙玉の獅子とともに、一個の小金盒子に盛りて、黄羅の包袱もて包み、一封の書呈を寫し、高俅をして送らしむ。高俅 王都尉の鈞旨を領し、両般の玉玩器もて、懷中に書呈を揣し…

水滸伝訓読:第2回(1/7)

◆封印の由来がわかる 住持真人 洪太尉に説く、「太尉 知らず、此の殿の中、祖老天師の洞玄真人 法符を傳下し、囑付して道ふ、『此の殿の内に、鎮鎖するは、三十六員の天罡星、七十二座の地煞星なり。共に一百八の魔君、裏面に在り。上に石碑を立て、龍章・鳳…

水滸伝訓読:第1回(3/3)

◆太尉が伏魔之殿に、興味をもつ 次日、早膳の以後、真人・道衆、並びに提點・執事の人ら、太尉に請ひて游山せしむ。太尉 大いに喜ぶ。許多の人從 隨ひ、歩行して方丈を出づ、前面の両個の道童 路を引き、行きて宮前・宮後に至り、許多の景緻を看玩す。三清殿…

水滸伝訓読:第1回(2/3)

◆童子と遭遇して、引き返す 再び銀提爐を拿し、身上の詔敕、並びに衣服・巾幘を整頓し、再び山に上らんと待〈ほっ〉す。只だ聽く、松樹の背後に、隱隱地〈ほのかに〉笛聲 吹き響きて、漸漸に近づくるを。太尉 晴〈ひとみ〉を定めて看る時、只だ見る、かの一…

水滸伝訓読:第1回(1/3)

幸田露伴の訓読を見ながら、維基文庫の『水滸伝』百二十回本を訓読。しかし、幸田露伴を丸写ししても仕方がないから、自分が読みやすいように、句読点の位置をかえたり、訓読の仕方を変えたりする。また、難解な語彙で、幸田露伴が言い換えを提示しているも…