訓読・内容整理(下)

第101回~110回 王慶の乱

◆101回のこと 瓊英が帰ってくる。公孫勝に弟子入りした喬道清、喬道清を説得した同郷の孫安、瓊英の育ての親の要請らが、朝廷で功績を認められる。公孫勝が、五龍山の塑像を修復する。喬道清の術をやぶるために、バラバラに壊してしまったから。芸の細かい後…

水滸伝訓読:99回・100回

◆第99回のこと 宋江の別働隊である盧俊義のほうで、馬霊と闘う話があり、彼も公孫勝に敗れるが、喬道清と重複するから、これは要らない。 第99回は、葉清が(ほんとうは田虎に叛きたい本心を堪えて)、宋軍にぶつけるのは、瓊英と張清(全羽)がいいですね、…

水滸伝訓読:第98回

◆瓊英の来歴 瓊英の母は宋氏。瓊英の祖父(宋氏の父)が死んだので、瓊英の両親は、喪に駆けつけた。十歳の瓊英は、主管(番頭)の葉清に預けられた。しかし旅先で、瓊英の両親が死んだ。のちに田虎が乱を起こすと、国舅の鄔梨は、威勝を占領して略奪し、そ…

水滸伝訓読:第97回

◆盧俊義が、田虎軍の孫安を降す 戴宗からの伝言で、別軍の盧俊義が、田虎を降したことが説明される。孫安は、このたびの降将のなかで、けっこう有力な人物なのに、伝言で語られるのだから、盛り上がりに欠ける。孫安は、「喬道清は同郷なので、私が説得して…

水滸伝訓読:第96回

◆公孫勝が、喬道清をやぶる 宋陣の内に喬道清の妖術を破る先生は、正に入雲龍の公孫勝なり。他 衛州に在り、宋先鋒の將令に接し、即ち王英・張清・解珍・解寶とともに、星夜 軍前に趕到す。寨に入り、宋先鋒に參見す。恰かも喬道清の妖法を逞弄し、樊瑞を戰…

水滸伝訓読:第95回

◆宋江が、喬道清の妖術に敗れる 〈李逵らは、喬道清に捕らえられた。宋江は、李逵が殺されたことを心配しつつ、喬道清に挑む。喬道清は、城門を開け、吊り橋を降ろして、余裕をかまして宋軍を迎える〉 宋先鋒 怒氣は胸に填ち、喬道清を指して罵る、「逆を助…

水滸伝訓読:第94回

◆李逵の夢どおりの山がある 〈宋江が進軍すると、2城が降る〉 盧俊義 道ふ、「兄長の威を賴り、両處 戰はずして服す。既に嚴令を奉ずれば、敢て心を盡し力を彈〈つく〉さざらんや」宋江 又 前日に蕭讓をして許貫忠が圖畫を照依して、別に寫して一軸を成せし…

水滸伝訓読:第93回

第九十二回には、見るべきものがない。花栄の弓とか、すでにキャラを立て終わっている武将が、腕前を見せるだけ。計略によって城を落としたりするけど、そういうのが読みたければ、『三国演義』を読めばいいわけで。ひとつ飛ばして、第九十三回にゆく。 ◆正…

水滸伝訓読:第91回

〈戴宗は、河北の田虎の反乱を聞く。宋江は、田虎の討伐を願い出た。田虎は猟師に過ぎないが、宋の地方軍の腐敗につけこみ、五州五十六県を占領して、「晋王」を称した。宋江と盧俊義が、天子から任命され、討伐にゆく〉 ◆燕青が、許貫忠の巻物をひらく 宋江…

水滸伝訓読:第90回(2/2)

百二十回本が挿入した、田虎の討伐戦から、退屈な部分(類型的な戦闘の描写)を除く。この書き下し文だけを読んでも、楽しめるように、情報を整形してます。百回本と、ここを読めば、エッセンスが分かるように。タイトルが、2/2から始まってますが、1/2は別…

水滸伝訓読:第110回(5/5)

◆宿太尉が宋江を、方臘討伐に推薦 宿太尉 次日の早朝 入內す。天子 披香殿に在りて百官文武と事を計するを見る。正に説く、「江南の方臘 耗〈乱〉を作し、八州二十五県を佔據し、年を改め號を建つ。此の如く反を作し、自ら霸となりて尊を稱す。今 早晩に兵 …

水滸伝訓読:第110回(4/5)

◆燕青の入城に、李逵がついてくる 宋江・諸將、此より後、無事、また入城せず。上元節に至る。東京の年例、大いに燈火を張り、元宵を慶賞す。諸路 盡く燈火を做し、各衙門に於いて點放す。宋江の營內の「浪子」燕青、自ら樂和と商議す、「今 東京 花燈・火戲…

水滸伝訓読:第110回(3/5)

第110回(1/5)、第110回(2/5)は、百二十回本のオリジナル?ストーリーなので、また後日やります。百回本に復帰するところに接続しそうな、第110回の中盤からやります。方臘の話が、宋江たちの耳に入ります。公孫勝が去って、万能の魔術師を欠いたため、梁山泊…